世界的なテニスプレイヤーで、小麦を抜いた食事法である「グルテンフリー」を取り入れ、成果を出したスポーツ選手としても知られるノバク・ジョコビッチ。食生活を変える2010年までは試合中に倒れることもあるなど、体調面の不安を抱えていた。しかし、セルビア人栄養士のチェトイェビッチと出会い、グルテンと乳製品の過敏症と言われる。
両親がピザ屋でもあったジョコビッチにとって抵抗感のある選択だったものの、ひとまず2週間だけ厳格なグルテンフリーの食生活に切り替えてみた。実際に体験してみた結果、体が軽くなり、朝の目覚めもよくなるなど、体調への効果や変化が見られたことから、ジョコビッチはグルテンフリー生活を本格的に取り入れていった。
パスタ、チーズ、パンを食事から取り除きたいと思う人はあまりいないだろう。家族がピザ屋を経営していたジョコビッチの場合はなおさらだ。しかし彼は2週間、厳格なグルテンフリーの食生活を実践した。その効果はてきめんだった。
睡眠の質が高まり、エネルギーにあふれ、体が軽く感じられた。2週間後、再びベーグルに舌鼓を打ったジョコビッチだったが、疲労と体調不良を感じた。これにより彼のグルテンフリー生活は本格化した。
食事の改善によって、自身がもともと持っていた実力をいかんなく発揮できるようになったのか、翌年には、全豪・ウィンブルドン・全米を制し、世界ランキング1位になった。「突然、Xファクター(未知の要因)が現れ、食事が変わり、自分の体が本来のパフォーマンスを発揮できるようになった」とジョコビッチは語っている。グルテンフリー以外で、普段の食事としてジョコビッチが主に食べているものは、野菜、豆類、白身肉、魚、果物、ナッツ類、種実類、ひよこ豆、レンズ豆、ヘルシーなオイルだという。
食事のメニューとしては、まず朝は解毒のために、レモンを絞ったグラス一杯の温水を飲み、スプーン二杯のはちみつを口にふくむ。その後は、ナッツや果物のボウルと、グリーンスムージー。加えて、グルテンフリーのパンかクラッカーにアボガドやマグロを挟んだものをおやつとして食べることもある。昼はサラダにグルテンフリーのパスタ。夕食は、たとえば、「アボカドと自家製ドレッシングのミックスサラダ、人参と生姜のスープ、鶏の丸ごとレモンロースト」などのメニューが例として挙がっている(ただ、肉に関しては、途中から食べなくなり、現在はヴィーガンだという声もあれば、あくまで植物性のものが中心というだけとの指摘もある)。
試合中に食べているものとしては、食後の血糖値上昇が低く、エネルギー補給として優れているドライフルーツの「デーツ」をジョコビッチは挙げている。
食事の内容だけでなく、食べ方も大事にし、食事中にテレビやメールを見ながらのいわゆる「ながら」では食べない。ちゃんと食に集中し、よく噛んで食べる。また、感謝して大切に食べるように、食前の祈りを行うという。食材も、オーガニック食品など自然食を選ぶ。食事における一つ一つの選択や態度を大切にする。
瞑想、ヨガ、太極拳なども日課にしている。朝、20分ほどヨガや太極拳を行う。これは単に柔軟性というだけでなく、呼吸法なども意識しながら、心身のケアのために行なっているようだ。睡眠時間についてもしっかり確保し、一日7〜8時間を取っているという。
