米国メジャーリーグでも活躍する野球選手の山本由伸投手。そのトレーニング方法も特徴的で、いわゆる筋力トレーニングを一切しない。その理由は、山本選手が若い頃に出会った柔道整復師でトレーナーの矢田修さんの指導のもと、柔らかさのなかに強さを求めること、もともと持っている自分の体をうまく使う、ということに重点を置いているからだ。筋トレをしない代わりに、やり投げやブリッジなど、体の使い方に立ち返るトレーニングを取り入れている。
きっかけは、まだ入団して一年目の頃、試合で投げたあとの肘の張りがひどく、休んでもなかなか引かないという経験から、矢田さんに相談すると、間違った体の使い方をしていると指摘を受けた。そして、立ち方から姿勢、骨盤の動き、呼吸の仕方など、根本から改善を試みていった。「肘に張りが出るということは、そもそもカラダの使い方が間違っていると言われました。そこから、すべてを変えていったんですね。バランスよく必要なところに筋肉がついていくようなトレーニングを行いました。ピッチャーに必要な筋肉ということではなく、人間本来のカラダの機能を高めていくような方法です。」
こういったトレーニング以外に、日々の食生活も重視し、食事管理は、専属シェフの菊地慶祐さんが担っている。ある日の献立の一例として、玄米雑穀ごはん、吸い物、牛フィレのグリル、温野菜、ビーツのゆずサラダ、炙り鯛と鰹のたたき、茶碗蒸し、ヨーグルトといったメニューが紹介されている。食材のなかでも好物は、疲労回復に効果があるとされるコラーゲンが豊富ななまこだという。
当初、マッサージなど身体のケアについては気遣っていたものの、それでも軽い肉離れなどもあり、そのなかで山本選手が改善しようと考えたのが、食事だった。食生活についてしっかり取り組むようになってからは、「疲労回復のスピードが速くなったと思えるようになったし、去年も一年間カラダに不安なく過ごすことができた。食事の大切さをすごく感じましたね。 やっぱり、カラダに直接入ってくるモノなので、今はトレーニングより大事だと思っています。」とTarzanでのインタビューで語っている。
また、別の取材でも、メジャーリーグで一年間ローテーションを守る秘訣として、「やっぱり食事とか睡眠とか、ゆっくりお風呂で温まるとか、そういう生活の基本的なところは特に大事かなと思います」と話している。
