スポーツ選手・表現者の食生活から学ぶ

実践者から学ぶために、それぞれの分野のトップで活躍するスポーツ選手・表現者の食生活に関する情報・名言をまとめた“ノート”です。

キーワード: 発酵食

腸を整えることに関心が深く、「腸活」の啓蒙に励んでいる俳優の窪塚洋介さん。若い頃は特に気にしていなかったものの、年齢とともに身体の衰えを感じ、なにか健康に対する対策をと考えていた折に、千葉の老舗酒造「寺田本家」の23代目・寺田啓佐氏の本『発酵道』と出会い、発酵や微生物、腸の世界に入っていく。窪塚さんは、この発酵という自然の繊細な世界に触れ、また腸の専門家である藤田紘一郎さんらの本も読んでいくなかで、男女や国、好きな音楽の種類を問わず、腸活は、誰にとっても大切なことなんだ、と確信を深める。

窪塚さんが食生活で大事にしているものの一つは食材。自然農法で作られた豆・ごま・わかめ・野菜・魚・しいたけ・芋・納豆など発酵食品の「マゴワヤサシイナ(孫は優しいな)」の食材を選び、外食の際には、なるべく自然食のお店を選択する。ただ、絶対にこうしないといけない、と自分を縛るとストレスになるので、人付き合いも含めて柔軟に対応しているという。一日はおよそ一食半。朝はヨーグルトやナッツ、ヘンプシード、酵素の入ったジュースなど軽いもの(0.25食)にとどめる。昼は好きなものを食べ、夜もまた軽めに抑える(0.25食)。

食材以外で、窪塚さんが特に大事にしていることとして、「夜眠る3時間前は、身体も心も休めるために食事をしない」ということがある。窪塚さんにとっての腸活の最初も、この「夜遅くは食べない」からスタートしている。意識だけは眠らせ、内臓は働かせている、ということがないように、ちゃんと体も休ませてあげる。こうすると眠りも深く、翌朝の体の軽さや頭のすっきりが全く違ったそうだ。空腹の時間を体に与えることで体内の細胞が若返るという話もあり、窪塚さんはこの「空腹」の時間を大切にしている。

芸人界のレジェンドで、長年第一線でフル稼働の活躍を見せる明石家さんまさん。その元気の源として考えられるのが、普段の食事。食事といっても、内容以上に量についての意識が高く、少食を心がけている。腹八分、ときには六分ほどでやめるという。これまで満腹だと言ったことがないそうで、眠くなって思考が鈍り、動きにくくなるから、というのが、満腹まで食べない理由だとさんまさんは後輩芸人に語っている。

この食事の分量に関しては、さんまさん自身ときおりメディアでも語っていることから、だいぶ意識的に行なっていることのようだ。また、食生活でよく口にするものとしては、赤ワイン、発酵食品、いわしを挙げている。

さんまさんは病気知らずとしても有名で、そもそも病院には行かない、あるいは健康診断を受けないことでも知られる。この病院に行かない、健康診断を受けない、というさんまさんの考え方については、医師の和田秀樹さんも以前YouTubeで取り上げ、決して悪いことではなく、「さんまさんはこれを続けてほしい」と指摘している(『ヒデキとモリヨのお悩み相談「明石家さんまさんの健康法」』)。

タレントの野沢直子さんも、大竹まことさんとゲストパートナーの大久保佳代子さんが出ているラジオにゲスト出演した際、長年健康診断を受けていないことを公言し、その理由として、「なんか悪いとこ見つけちゃって心配するのが嫌だから。それが私の健康法」と語っている。これはさんまさんの影響というわけではなさそうだが、大久保さんが、「さんまさんと同じことを言ってる」と返している。

食生活以外に、さんまさんが日頃行っている健康法では、運動の一環として車を遠くの駐車場に停めて歩くように心がけているという。スポーツ好きとして知られるものの、それほど熱心に運動に取り組んでいるわけでもなさそうだ。また、これは体全体を使った運動ではないものの、分厚い手帳に手書きで、思ったことや出来事、笑いの種などを日々ずっと記録しているようだ。この「手書きの習慣」は、デジタル入力よりも脳の活性化にいいと言われている。

また、さんまさんは体力面だけでなく精神面においても元気で、そのポジティブさを維持する秘訣として、「自分自身に期待しない」ということを挙げている。自分を過大評価しない。過大評価するから、「自分はもっとできたはず」と、そのギャップに落ち込んでしまう。最初から、謙虚に、自分はこんなものだ、と思っていたら、自分にとって今日できたことが全て、とあるがままを受け入れられる。

さんまさんのイメージからすると、腹六分の食事だったり、過大評価しないというのは、ちょっと意外にも映る。しかし、この姿勢が、長年の活躍を生んでいるのかもしれない。

女優の有村架純さんは、20代の頃のブログのなかで、「ダイエット=減量ではなく、ダイエット=健康な体作り。そう思って、体重というものに重きを置かずに身体の中から変えていく、その方法に切り替えました。」と書いている。その言葉の通り、食生活や運動など、無理のない方法で健康習慣を取り入れている。

もともと胃腸が弱く、撮影などが続くと、胃が硬くなるような、詰まったような感覚になると言い、自分の心の声にも耳を傾けながら生活を考える。日に一度はキッチンに立つなど、なるべく自炊を心がけ、調味料は体によさそうなものを選び、発酵食品も摂る。毎朝青汁ベースにバナナとアボカドを混ぜたスムージーを飲んだり、ビタミンとタンパク質のバランスを大切にしているそうだ。食事を整えることによって体もすっきりし、肌の調子なども変わることを実感。食べ物の大事さをつくづく感じた、と語っている。

食事だけでなく、睡眠も有村さんが大事にしている健康習慣の一つとして挙げられる。夜は早くに床につき、8時間は眠るようにしている。ちゃんと睡眠をとると、そのぶん肌の戻りや体の調子がすこぶる違うという。体力や持久力のためにも、週に二度ほど4kmのランニングや、ジムでの自重トレーニングを欠かさず続けている。ランニングはよいことしかないと話す。