スポーツ選手・表現者の食生活から学ぶ

実践者から学ぶために、それぞれの分野のトップで活躍するスポーツ選手・表現者の食生活に関する情報・名言をまとめた“ノート”です。

料理研究家

土井善晴

どい・よしはる 1957年生

一汁一菜でよい。ご飯と、具沢山の味噌汁でじゅうぶん。一日二食でもじゅうぶん。肩肘張らずに、季節のものをいただく。

考えることはいりません。日常の食事を一汁一菜と決めてしまえば、食事作りのストレスはなくなります。 KOKOCARA

料理をしたい。でも、いざ作ろうとすると、献立を考え、材料をそろえ、いくつもの工程をこなさなければならない。面倒だし、疲れる。そう思うだけで、もう手が止まってしまう。そんな人に向けて、料理研究家の土井善晴さんが提案するのが「一汁一菜」だ。日本人が昔から大切にしてきた、食の基本の形である。

一汁一菜とは、ご飯、味噌汁、漬物。ただし、この型にこだわりすぎる必要はない、と土井さんは言う。それも大変なら、ご飯と、具だくさんの味噌汁さえあればいい。「考えることはいりません。日常の食事を一汁一菜と決めてしまえば、食事作りのストレスはなくなります。」一汁一菜では栄養が足りないのではないか、と心配になるかもしれない。でも、土井さんは、日本人はずっとこの食事を続けてきたのだから、それで元気に健康でいられるはずだ、と語る。また、必ずしもご飯と決めつける必要はなく、パンでも麺でもかまわない。大事なのは毎回献立を考え直すことではなく、ひとまず日々の食事は一汁一菜という「型」を一つ決めてしまうこと。

それでは、土井さん自身は日々どんな食生活を送っているのだろうか。土井さんのSNSに並ぶのは、旬の素材をそのまま活かした、驚くほど簡素な一品。熱湯で溶いた味噌汁に梅干しを落としただけの梅干し味噌汁(「うめぼしみそしる ねっとうでとくだけ 元気でます」)。夏には、切っただけのすいか(「これはとてもおいしいすいか」)。手が込んでいるわけではないのに、どれも不思議と食べたくなる。また、食事の量も、若いうちならまだしも、自分の年齢になったら一日二食でじゅうぶん、と土井さんは語る。「一日三食、一汁三菜は、戦後、暮らしが豊かになるまで庶民はしていません。」「一日二食でじゅうぶんです。それこそ一食にしっかりしたおかずがあれば、もう一食は、冷ご飯に梅干しとお味噌汁でいいわ、と、そんな感じ。」

我慢や節約の話ではなく、毎日の食事から「考える負担」を取り除き、かつ自然との結びつきや健康的な食生活を無理なく維持し続ける一つの型として、土井さんは「一汁一菜でよい」と提案する。

出典

  1. 文藝春秋+ 男も料理しよう 「一汁一菜」のススメ(2020/6/28) bunshun.jp
  2. COCOKARA 「一汁一菜でよいという提案」 土井善晴さんがたどりついた、毎日の料理をラクにする方法(2016/12/19) kokocara.pal-system.co.jp

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